「視線の法則」を探ってみた
至高のハンドメイド!!!
前回のブログの【 オマケ 】でご紹介した、和装小物の専門店「銀座かなめ屋」さんの記事に載っていたべっ甲のかんざし、ご覧になりましたか?
↑これですね。
正確には「白べっ甲麻の葉文様透かし彫りかんざし」という名称らしいのですが。
ふむふむと何気なく記事を読んでいて、最後に書いてあったそのお値段にビックリたまげました。
な、なんと
290,000円!!
にじゅうきゅうまんえん…かんざしひとつ二十九万円也…一瞬ゼロの数を間違えたのかと思いましたよわたし。
しかもこれは本体価格なので、税込みだと319,000円!! ヒエーーー。
やっぱり本場の職人さんの手で作られる作品はスケールも何もかも違いますね。
いつか職人さんのように手彫りの木のかんざしを作るのが夢です、ミモモスティの未桃みもです。こんにちは!
さて本日は。
昨日のブログ記事「自分の作品が選ばれるには」の続きです。書ききれずに中途半端なところで終わってしまったので、前置きはさておきさっそく本題に入りたいと思います。
前回の記事では、
他の作品ではなく自分の作品を選んでもらうために。
ひとの心に訴えかけるような手段、
心理学的に効果のある構図でもって写真撮影を行う、ということ。
これを考えて、実践してみよう! というところで終わっていました。
「写真の構図」といえばよく言われる「日の丸構図」や「三分割構図」などを始めとして、お決まりの「良い構図」のパターンがいくつか挙げられると思います、が。
そうではなくてもっと、深層心理にグッと働きかけるような、そんな隠れた構図を知りたいのですよ、わたしは。
ついでに、写真のかんざしのチャームは右側にすればいいのか左側にすればいいのかどちらが効果的なのか、という悩みもどうにか解決したくて。
今回は人間の行動の特徴による「物の見方」すなわち「視線の動き方」の法則から、ハンドメイド作品を撮影するときに成すべき構図を発見するために、わたしなりにいろいろと調べて探ってみました!!
視線の動きには法則性がある
普段わたしたちの視線は、無意識のうちに決まった動きをしています。
大きく分けて下の三つのパターンに分けられます
グーテンベルク・ダイヤグラム
まずひとつめは「グーテンベルク・ダイヤグラム」と呼ばれている視線の動き方のパターンです。
これは「同じ種類の情報が均等に配置されている場合の視線の流れ」の法則です。
均等に配置されている情報を四分割した時に、人の視線は左上から右下へと流れるように移動していきます。
グーテンベルク・ダイヤグラムでは、見る対象物を四つの領域に分割して考えます。
- 最初の視覚領域(左上)
- 終着領域(右下)
- 強い休閑領域(右上)
- 弱い休閑領域(左下)
ピンクの矢印のように「①左上→②右下」へと大きく視線を動かしつつも、黒い矢印のように「③を少し見て④も少し見る」というのが特徴です。
ようするに左から右に細かくチラチラと視線を動かしつつも、基本的には左上から右下へ大きく流れるように視線は動く、ということです。
ここで強く印象付けられるのはやはり「最初の視覚領域」である左上①の「蓮の花モチーフのかんざし画像」と「終着領域」である右下②の「赤い花のかんざしの画像」ですね。
Zの法則
次に「Zの法則」と呼ばれている視線の動き方のパターンです。文字通り視線の動きがアルファベットの「Z」の形を描くというものです。
主に「画像や情報が多く並ぶ場合」「全体の内容を把握したい時」などに、この形に沿って視線は動きます。
視線は左上→右上に行き、右上→左下に行き、左下→右下へと誘導されていきます。
上の集合画像では「『中央の画像(クリスタルのかんざし群)』が一番目立ちそう」と思いきや、実は一番最初に視線が行くのはやはり出発点である「左上の画像(折り鶴のかんざし)」です。
なので、一番に見てほしい情報・重要な情報などは左上に配置すると目に留まりやくなります。それから右上、左下、右下の各場所のポイントに置くのが効果的、というのが特徴です。
雑誌やチラシなどの紙媒体でよく取り入れられている手法ですが、その他にはスーパーやコンビニの陳列棚、わたしたちが普段利用している自動販売機にもこの法則が使われているそうです。
Fの法則
今度は「Fの法則」と呼ばれている視線の動き方のパターンです。「Zの法則」と同様にアルファベットの「F」の形に沿って視線が動くことを言います。
「情報量が多く均一に配置されていない場合」や「具体的な内容をしっかりと把握したい時」に視線の流れはこのように誘導されます。
まず左上→右上に移動し、少し下がってまた左→右と「左→右」が下へ下へと動いていくイメージです。
視線は「F」のライン上に、そして右側よりも左側に配置されているものの方が見られる傾向があります。すなわちこれもやはり、出発点である「左上にあるもの」への注目度が一番高いですね。
ただこの場合、全ての情報が「F」の視線の動き方で見られているわけではなく、最初は「Z」で、その後に「F」になる、というパターンが多いそうです。
「Z」で全体を把握してからその後に細かく内容を見ていく時に、視線が「F」の動き方になると言われています。
その他の視線の動き方の特徴
上記の他にも、視線の動き方にはいくつかの細かな特徴があります。
特に意識をしていなくても普段から自然に見ているものなので「言われてみればそうかも…」と感じることが多いかもしれません。
大きいものから小さいものを見る
人は、大きいものと小さいものが並んでいる時には、まず大きいものに目がいきます。
そして次に小さいものに目がいきます。
…まあ確かに、大きいもののほうが目につきやすいですよね。
同じ色や形を追いかける
人の視線は同じ色や同じ形のものを目で追いかける傾向があります。
重要となる部分にはそれぞれ同じ色や同じ形のものを使用することで、その色や形を追って視線が流れていきます。
近接するものから認識する
視線はひとつの要素の近くにあるもうひとつの要素に流れていきがちです。
これはひとつの要素を見ている時に、近くにあるもうひとつの要素は既に視野に入っているので、少し視線を移動させるだけで認識できるからと言われています。
視線の動きの法則まとめ
やはり注目すべき点は、三つの法則である「グーテンベルク・ダイヤグラム」「Zの法則」「Fの法則」これに尽きますね。
これらの法則の中でも特に「左上」という位置が、人間の視線の動きにとってかなり重要であることは間違いありません。視線の動きの出発点でもあり、特にしっかりと見られる傾向が強いと思います。
それから「視線は左から右へ動く」という特徴、こちらもすごく重要です。写真を撮る際にはきちんと意識しなければならない、大きなポイントといえるでしょう。
──以上、いろいろと調べてみた「視線の法則」について、わたしなりにまとめてみました。
次はこれらの法則をからめつつ、いろいろと検証&実証してみたいと思います。
ずいぶんとまた長くなってしまいましたが、今日はこのへんで。
ここまでご覧いただきありがとうございました、心から感謝します。
続きは次回のブログ記事にて。またお会いしましょう、それでは!!