ミモモスティの身も心もハンドメイド

かんざし・モンチッチ・リカちゃん人形が好きです

大好きな「かんざし」や
「モンチッチ」「リカちゃん」
ハンドメイドについて語ります
2020年末に発病した膠原病の一種
「混合性結合組織病(MCTD)」
についての症状も記録しています

【閲覧注意】リカちゃんの髪の毛を自分でカットしてみる③お湯パーマ

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タイトルの通り今回の記事は「閲覧注意」です。
人形の「生首状態」の写真が多数掲載されております。
苦手な方はご注意くださいますようお願い申し上げます。


というわけで、
閲覧注意記事がまた来ましたですよ。
面倒なので今回はボカシモザイクもかけていません。
ご注意をば。こんにちは。ミモモスティの未桃みもです。

今回は「③お湯パーマ」編。
前々回前回のブログ記事の続きになりますので、
まだご覧になっていない方はぜひこの機会に①から通してお読みくだされば、
ありがたいことこの上ない限りでございます。


「①道具と準備」編

mimomosty.hatenablog.com

↓ ↓ ↓

「②実際に切る」編

mimomosty.hatenablog.com

 

 

リカちゃんの髪の毛について

「お湯パーマ」とは

前回も記述した通り、
リカちゃんの髪の毛はもともとまっすぐなビニール繊維のため、
切ったそのままのボブヘアだと「金太郎」クレオパトラのような、
毛先がツンツンしたおかっぱヘアになってしまいます。

そこで、
毛先を内側に緩くカールさせるために利用するのが
お湯パーマなのです。

そもそも「お湯パーマ」の原理とは? その方法は?
それらの疑問について簡単にご説明したいと思います。

ツンツンと広がってしまっている切りたてのリカちゃんの髪の毛

切った直後は髪の毛が
ツンツンしちゃってます…

リカちゃんの髪の毛の原料は

リカちゃんの髪の毛は
「ポリ塩化ビニリデン系繊維(PVDC)」という素材で出来ています。

これは「サラン®」という登録商標名で
旭化成ホームプロダクツ株式会社」が製造・販売をしています。
以下「サラン」と表記します)

ポリ塩化ビニリデン系繊維 サラン® | 旭化成ホームプロダクツ株式会社

「サラン」と聞いて「あれっ?」と気づいたアナタは鋭い!!
そう、有名なサランラップ
あれも実は「サラン」から出来ている製品なのです!!

ちなみに「サラン」の原料。
約70%は「塩(塩化ナトリウム)」由来です。
「塩化ナトリウム」は海などから大量に採取できる、豊富な資源のひとつでもあります。
リカちゃんの髪の毛は地球に優しい素材といえますね!
(でも、しょっぱいか確かめるため舐めたりしたらダメですよ!!

旭化成プロダクツ株式会社製品「サランラップ」

日常使いでおなじみの
サランラップ

リカちゃんの髪の毛の特徴は

そんな「サラン」は
「熱可塑性(ねつかそせい)」という性質を持ちます。

「熱可塑性」とは

常温では変形しにくいけれど、加熱すると軟化して成形しやすくなり、
冷やすと再び固くなる…

という、
プラスチック特有の性質の一種でもあります。

「お湯パーマ」はこの「熱可塑性」を利用して行います。

熱湯にリカちゃんの頭部をしばらく浸して髪の毛を柔らかくして、
その後に急速冷却をして髪のクセづけをするという、
いわゆる「パーマをかける」という状態を、熱湯と冷水で再現するのです。

ポリ塩化ビニリデンが原材料の「サランラップ」

「ポリ塩化ビニリデン」が原材料の
サランラップ

 

「お湯パーマ」を実行してみる

必要な道具一覧

リカちゃんのお湯パーマに必要な道具一覧

これらを使用して
「お湯パーマ」をかけます

 

リカちゃんのお湯パーマに必要な道具一覧にナンバリングした

わかりやすいように
番号をふってみました
  1. 大き目の鍋
    ┗ お湯を沸かしてリカちゃんの頭部を熱する
  2. 耐熱性のザル
    ┗ 鍋の熱い側面に頭部がつかないように使用
  3. 割りばし(と爪楊枝)
    ┗ 頭部に挿して使用。爪楊枝の用途は後述
  4. 小さいビン
    ┗ 頭部に挿した割りばしを立てるのに使用
  5. 調理用温度計
    ┗ お湯加減を確認するのに使用
  6. ドール用スリーブ(57mm)
    ┗ 乾燥時に頭髪の広がりを抑えるのに使用
  7. 輪ゴム
    ┗ 頭部とラップと割りばしを固定するのに使用
  8. キッチンタイマー
    ┗ 熱する時間を計るために使用
  9. タオル
    ┗ キッチンペーパーなどでも代用可能
  10. 洗濯用の柔軟剤
    ┗ なくてもOK。普段使いしているもので十分
  11. ラップ
    ┗ 必ず「耐熱性」のものを使用すること


あとこれはなくてもいいのかもしれないですが、
水で急速冷却する時のために冷凍庫で「氷」をいくつか作っておきました。

準備しておくこと

  • ヘアカットが終わった頭部を、胴体の首からもぎ取る
  • 頭部の首の穴に割りばしを挿す
  • 髪を櫛などできれいに整える
  • ラップを頭部全体にピッチリと被せて、首元を輪ゴムで留める
    ┗ クセがついてほしい場所(今回は髪の毛の裾の部分)に沿って留める

ポイント
頭髪部分はできるだけラップをきれいに伸ばしてから、丁寧に包むこと。
さらに。

  • ラップの上から「ポリスリーブ」(ドール用スリーブ)を被せる
  • 爪楊枝でラップの表面に何箇所か小さな穴を開ける
    (お湯がラップの内側に入るように)

というのを行っておきます。

お湯パーマ前のチュッパチャプス状態のリカちゃん

ラップに包まれて
チュッパチャプス状態」の
「千葉ちゃん」

お湯の最適温度は

お鍋とそこに入ったザルと調理用温度計

お鍋とザルと温度計


お鍋の中のお湯を適温に温めておきます。

「最適な温度」に関しては諸説ありますが、
わたしの場合は
調理用温度計を見ながら、常に75℃~80℃を保つようにしました。

これに関しては本当に人それぞれなので
「何℃が一番いい」というのはありません。
くれぐれも自己責任の上で行ってください。

繊維状の「サラン」の耐熱温度は90℃だとか140℃だとか言われていますが、
ハッキリしたことはわたしにもよくわかりません、ごめんなさい。
ネットでいくら調べても明確な答えは出てきませんでした。

あとはお好みで、
お鍋の中に「柔軟剤」を入れてよくかき混ぜておきます。
種類や量はこれまたお好みでどうぞ。

いよいよ熱湯の中にドボン

サランラップで包んだリカちゃんの頭部を70℃~80℃のお湯に沈めて「お湯パーマ」をしようとするところ

いざ熱湯の中へ!

タイマーを「10分間」にセットして。
ラップで巻いて「チュッパチャプス状態」になった「千葉ちゃん」の頭部を
お湯の中にドボンと沈めます。

サランラップで包んだリカちゃんの頭部を70℃~80℃のお湯に沈めて「お湯パーマ」を実行

ジュワーと熱せられていく
「千葉ちゃん」

先ほども書いた通り、
お湯の温度は75℃~80℃くらいを目安に調整します。

ぬるくなれば熱湯を足すなり、火で加熱するなりして(!)
熱くなりすぎたら水を追加します。

熱湯なのでやけどに注意、です。

10分経ったら冷水でひやす

タイマーが鳴って10分が経過したらお湯から引き揚げて、
水道の蛇口の下で一気に冷水を浴びせかけます。

サランラップで包んだリカちゃんの頭部を70℃~80℃のお湯に沈めて「お湯パーマ」を実行した10分間後に冷水で急速冷却

あっという間に溶けてしまって
写真には写っていませんが
「氷」を使って冷やしていました

ラップは冷却時の最初の時はついていたのですが、
水圧で破れて(?)いつのまにか取れてしまいました。

本当は完全に冷えるまで、
ラップは付けたままにしておいたほうがいいと思うのですが…まあいいや。

頭と髪の毛をしっかりと冷やしたら、水気を切ってタオルドライします。

リカちゃんの濡れ髪を櫛で梳かしているところ

ある程度水分をとったら
髪の毛をきれいにとかします

それから一晩放置する

そしてまた頭部に割りばしを挿して、
ラップできれいに包んで輪ゴムを巻いて「ポリスリーブ」をかぶせて。

再び「チュッパチャプス状態」にした「千葉ちゃん」の頭部を一晩放置します。

濡れた髪の状態のままラップとポリスリーブをつけて一晩放置されるリカちゃんの頭部

このまま一晩、放置プレイ

ちなみに「柔軟剤の使用」「濡れ髪にラップを巻く」というコツは、
読者登録をさせていただいている
「ぷ~たん( id:tekarimushi )さん
ブログ記事やコメント欄で教わりました!

ぷ~たんさん、情報をありがとうございました!
感謝しています!!


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──さて、
翌朝の「千葉ちゃん」はどうなっているのでしょうか?

けっこう長くなってしまったので
続きは次の「④仕上げ作業」編に書きたいと思います。

「お湯パーマ」の結果はいかに!?
ぜひ >>次回のブログ記事 もご覧いただけると嬉しいです。

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました!
今日はこのあたりで失礼いたします。

それではまた。ごきげんよう!!